マスタリング・ビットコイン 第3版 ―オープンブロックチェーンとそのプログラミング
by Andreas M. Antonopoulos, David A. Harding, 安土 茂亨, 鳩貝 淳一郎, 長尾 高弘
まえがき
ビットコインの本を書くということ
私(Andreas)が初めてビットコインに出会ったのは2011年の中頃のことでした。そのときの私の反応は「ふふっ! オタクのお金じゃないか!」というようなもので、私はそれから半年ビットコインのことを無視し、その重要性をつかめないでいました。多くの優秀な人々がこのような反応をすることを繰り返し見てきましたが、このことは私にいくばくかの慰めを与えてくれます。ビットコインとの2度目の出会いはメーリングリストの議論を目にしたときで、私はサトシ・ナカモトが書いたホワイトペーパーを読むことにし、ビットコインがどういうものなのかを理解しました。9ページのペーパーを読み終えた瞬間のことは、今でも覚えています。その時私は、ビットコインが単なるデジタル通貨ではなく信頼のネットワークであり、通貨にとどまらずもっと大きなものに基盤を提供しうるものだと理解したのです。「これはお金ではない。分散型の信頼のネットワークなのだ」という認識に至ってからの4か月、私はビットコインの情報であれば何でも貪り読んでいました。私は取り憑かれ、魅了され、毎日12時間以上、可能な限り画面に食いつき、読み、書き、コーディングし、学びました。そして、熱狂状態から戻ってきたとき(まともに食事を摂らなかったので9キロほど痩せていましたが)、私はビットコインに専念することに決めました。
2年後、ビットコイン関連のさまざまなサービスや製品の可能性を探る小さなスタートアップをいくつも作った後に、いまこそ最初の本を書く時だと決心しました。ビットコインは、おそろしいほど私の創造力を掻き立て、頭の中を埋め尽くしたテーマでした。私にとって、インターネット以降でもっとも刺激的なテクノロジーだったのです。この素晴らしいテクノロジーに対する私の情熱を、広く人々と共有するときでした。 ...
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