September 2025
Beginner to intermediate
400 pages
6h 4m
Japanese
2章では、現在の言語モデルの訓練に使用されているデータセットについて、その構築プロセスも含めて詳しく解説しました。それにより、事前学習データがモデルに与える影響の大きさが理解できたことでしょう。本章では、言語モデルのもう一つの基本的な構成要素である「語彙(Vocabulary)」について扱います。
新しい言語を学び始めるとき、最初に行うことは何でしょうか。まず、その言語の語彙を覚え始める必要があります。そして、言語の習熟が進むにつれて、語彙の数も自然と増えていきます。本書では、語彙を次のように定義します。
ある言語において、特定の人物が理解可能なすべての単語
英語を母語とする人の語彙数は、平均して2万~3万5千語※1とされています。同様に、言語モデルにもそれぞれ独自の語彙があり、一般にその語彙数は5千〜50万トークンの間に収まります。
たとえば、GPT-NeoX-20Bモデルの語彙を見てみましょう。tokenizer.json※2ファイルを開いてCtrl+Fで「vocab」という単語を検索すると、このモデルが持つ語彙の辞書が見つかります。ここに登録されている語彙は、通常の英単語とはかなり異なって見えるかもしれません。これらの語彙単位は「タイプ(Type)」と呼ばれ、実際のテキスト列中に現れる実体は「トークン(Token)」と呼ばれます。
| 最近、特に業界では、古いNLPの教科書を除いて、「タイプ」という用語はほとんど使われていません。「トークン」という用語は、語彙単位と、それらがテキスト列に現れる実体の両方を指すために広く使用されています。筆者自身はこの使い方があまり好きではないですが、本書でも以降は、両方の概念を表すために「トークン」という言葉を使用します。 ... |
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