September 2025
Beginner to intermediate
400 pages
6h 4m
Japanese
10章では、LLMを外部のデータやソフトウェアと連携させることで、その能力を大幅に拡張する方法を紹介しました。11章では、埋め込み表現を利用した検索という基本的な手法を用いて、データストアからクエリに応じた関連データを検索する仕組みを解説しました。これらの知識を踏まえて、本章では外部データによってLLMを拡張するパラダイムであるRAG(Retrieval-Augmented Generation、検索拡張生成)を取り上げます。
この章では、RAGを用いたアプリケーションにおける典型的なワークフローを詳細に掘り下げながら、RAGのパイプライン全体の構造を包括的に解説します。また、RAGの運用において発生するさまざまな意思決定、たとえば「どのようなデータを検索すべきか」「どのように検索すべきか」「いつ検索すべきか」といった点についても検討します。さらに、RAGが推論時だけでなく、モデルの訓練やファインチューニングの段階でも有用であることを明らかにし、他のパラダイムとの比較を通じて、RAGが特に効果を発揮する場面や、他のアプローチの方が適している場面についても考察します。
10章で紹介したように、RAGは、LLMの能力を外部データソースによって拡張するための多様な技術を包括する用語です。以下は、RAGを導入する主な理由です。
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