序文
2016年に『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』(オライリー・ジャパン)[8]を執筆した際、私には多くの目標がありました。まず、マネージャーとして成長する中で得た学びを共有したいと考えていました。次に、マネージャーを目指す人たちに、その仕事がどのようなものかを伝えたいと考えていました。さらに、マネージャーという役割にもっと期待すべきであることを業界に伝えるとともに、ピープルマネジメント、プロセスマネジメント、プロダクトマネジメント、技術スキルの適切なバランスを欠いたマネージャーを量産してきている事実を、業界に知らしめたいと考えていました。要するに、管理職が重要な役割として真剣に扱われていない現状、そしてキャリアアップを望む野心的なエンジニアが進むお決まりの道が管理職となってしまっている状況を変え、私たちの業界の文化的な失敗を正したいと思っていたのです。
目標は部分的には成功しました。マネージャーの道に進まないことを決めたという報告を読者から受けるたびに、私は小さくガッツポーズをしました。少なくとも何人かは、私の本を読んで、その道が自分には向いていないことに気付いてくれています。ですが、インディビジュアルコントリビューター†1のキャリア成長における別の選択肢であるスタッフプラスエンジニア†2の道には、残念ながら同様のガイドがありませんでした。そのせいで、多くの人々が、より多くの人々と組織に対する責任を持ちたくないと思いながらも、他の道が見えないが故に、引き続き管理職の道を選んでいました。これはエンジニアとマネージャーの双方にとって、大いなる不満の原因となっています。ほとんどのマネージャーが、自分たちの組織にもっと多くの優秀なスタッフプラスエンジニアを持ちたいと考えているものの、そうした人材を育てる方法はわかっていません。一方、多くのエンジニアはスタッフプラスエンジニアの道を追求したいと考えているものの、管理職に進む以外に現実的な選択肢がないと感じています。 ...
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