10章Cocoaのクラス
iOS用のプログラミングフレームワークであるCocoa Touch(およびCocoa)はクラスの集合であり、このフレームワークを利用するには各クラスについてしっかりと理解することが大切です。一方、Cocoa Touch全体の機能を実現するためにObjective-C(Obj-C)の機能もうまく利用されています。この章では、まずCocoa Touchを構成するために活用されるObj-Cの機能について解説します。続いて、Cocoaの中でも頻繁に使われているクラス(ユーティリティクラス)や、Cocoaの根幹をなすクラスについて説明します。
10.1 サブクラスの作成
Cocoaには多種多様なクラスが定義されており、こうしたクラスを利用することでiOS用のアプリを組み立てていくことができます。各クラスのインスタンスは、アプリにおいて自分がどのような動作をすればよいのかを知っているので、開発者が改めて教える(コードを書く)必要はありません。たとえばUIButtonはボタンをどのように表示しタップされたときにどう反応すればよいかを心得ていますし、UITextFieldはテキスト領域がタップされたときにどのようにキーボードを表示するか、キー入力をどう処理すべきかを心得ています。
しかしCocoaが提供するオブジェクトのデフォルトの動作や外見が自分の求めているものと異なる場合、クラスをカスタマイズする必要があります。カスタマイズの方法としては「サブクラスを作ること」が思い浮かぶ人も多いでしょうが、必ずしもサブクラスを作る必要はありません。Cocoaのクラスにもカスタマイズのためのメソッドやプロパティが用意されているので、まずそういったものを利用するのがよいのです。ドキュメントを調べて自分の欲求を満たす仕組みが用意されていないかどうか確認しましょう。たとえばクラスUIButtonのドキュメントを見ると、サブクラスを作らなくてもボタンのタイトルやタイトルの色、背景画像など数多くの設定や処理をカスタマイズできることがわかります。 ...
Become an O’Reilly member and get unlimited access to this title plus top books and audiobooks from O’Reilly and nearly 200 top publishers, thousands of courses curated by job role, 150+ live events each month,
and much more.
Read now
Unlock full access