訳者まえがき
ここ数年の機械学習技術の進化は驚異的です。それはBERTやGPT-3のようなモデルだけの話ではなく、機械学習を使った研究開発やアプリケーション作成、データ分析をしやすい環境も含めて、凄まじい速度で進化しています。機械学習フレームワークとしては、scikit-learnやTensorFlowなどが整備され、各クラウドベンダーからは機械学習用APIや学習/運用のインフラが提供されています。もはや、機械学習エンジニアやデータサイエンティストだけでなく、誰でもお手軽に最先端の機械学習に触れられる時代になったのです。
最先端の機械学習モデルに注目が集まる一方、機械学習モデルの開発プロセスにはまだあまり注目が集まっていないのが現状でしょう。インターネット上には、最先端のモデルの紹介やその実装はいくらでも転がっていますが、そのようなモデルを本番環境で使えるようにし、継続的に改善するための仕組みに関する情報はまだ充実しているとは言えません。多くの開発チームは、前処理やモデルの学習、デプロイなどを手動で行っているのではないでしょうか。このようなやり方では、時間もコストもかかり、エラーも発生しやすくなってしまうでしょう。
本書で紹介する機械学習パイプラインは、機械学習モデルの開発や管理、デプロイをするためのプロセスをパターン化します。これにより、機械学習プロセスを自動化し、開発者の生産性を向上させ、標準化された機械学習システムを構築できるようになります。そうすることで、機械学習エンジニアやデータサイエンティストは、つまらないエラーや一度しか書かないコードに取られる時間を減らし、価値の提供に集中できるようになります。
機械学習パイプラインについて広く知り、実際に構築してビジネスに活用したいという方にとっては、本書は良い入口となるでしょう。本書ではTensorFlow ...
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