September 2025
Intermediate to advanced
296 pages
4h 30m
Japanese
これまで、LLMアプリケーションにおける最も一般的な機能を紹介した。
次に考えるべきは「これらの要素をどう組み合わせれば、目的を達成する首尾一貫したアプリケーションになるのか」である。レンガとモルタルで造られたスイミングプールと平屋は同じ素材でも用途は大きく異なる。両者をそれぞれの目的に適合させているのは、素材の組み合わせ方(すなわちアーキテクチャ)である。LLMアプリケーションでも同じだ。RAG、プロンプトテクニック、メモリなど、手元のコンポーネントをどう組み合わせれば目的を果たせるかを決めることが最も重要な意思決定となる。
具体的なアーキテクチャを検討する前に例を挙げよう。LLMアプリケーションはすべて、まず「何を達成したいか」という目的から始まる。例えば、先にメールを読み、確認すべきメールを減らしてくれるメールアシスタントを作りたいとしよう。このアプリは興味のないメールを自動でアーカイブし、一部には自動返信し、残りを後で確認すべきものとしてマークすることで負担を軽減する。
アプリの振る舞いにはいくつかの制約を課したいはずだ。制約を列挙すると適切なアーキテクチャ選択の手がかりになる。詳細は「8章 LLMを最大限に活用するパターン」で扱う。この仮想メールアシスタントでは次の制約を設ける。
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