13章クラウド時代のHTTP:ウェブを強くするさまざまな技術
いまやHTTPは、単なるブラウザとサーバーとの間でやりとりをするプロトコルという立ち位置を飛び越えて、さまざまなシステム間の通信のプロトコルとして利用されています。またウェブ上のサービスも、前章で説明したようにHTTPを送受信する単体のウェブアプリケーションサーバーが1台ですべてをこなすという時代から、数多くの小さなサーバーが連携して動くマイクロサービスなどが注目を集めるようになってきています。
もちろん、大規模なウェブサービスは昔からあったので、最近になって突然生まれたわけではありません。ここで紹介する機能の多くは、Nginxにモジュールを追加して細かく設定すれば実現できることがほとんどでしょう。各種クラウドサービスにより、これらの大規模システム特有の技術が民主化されていて、開発者が触れる機会も増えています。超大規模なデータセンター環境を持っている企業でなくとも、クラウドサービスを使って大量のリクエストをさばいたり、耐障害性の高いシステムを構築しやすくなりました。
本章ではクラウドによって身近になった、大規模サービスにまつわるHTTP関連のトピックを取り上げます。
なお本章で扱うトピックについては、本書執筆時点の2019年末において、大規模ウェブサービスを支えるミドルウェアKubernetesのカンファレンスKubeConに発表のプロポーザルが1500件集まるなど、現在進行形でかなりホットな領域です。新しいミドルウェアや新しいツールが毎月のように登場しています。本書は紙の書籍という特性上、最新のツールのノウハウやハウツーなどは紹介しきれませんので、今までの説明と同様、「新しい技術やツールが出てきてもキャッチアップが楽になるような基礎的な知識」に絞って紹介していきます。 ...
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