March 2018
Intermediate to advanced
248 pages
2h 51m
Japanese
kubectlコマンドラインユーティリティは強力なツールです。これ以降の章では、オブジェクトを作成したりKubernetes APIとやり取りするのに、kubectlを使います。その前に、すべてのKubernetesオブジェクトに共通して使える、kubectlの基礎をひととおり学んでおきましょう。
Kubernetesは、クラスタ内のオブジェクトを構造化するために、Namespaceを使います。各Namespaceは、オブジェクトの集まりを入れるフォルダだと考えればよいでしょう。kubectlコマンドは、デフォルトではdefaultというNamespaceとやり取りをします。違うNamespaceを使いたい時は、kubectlに--namespaceフラグを付けます。例えばmystuffというNamespace内のオブジェクトを参照する場合、kubectl --namespace=mystuffになります。
デフォルトのNamespaceを恒久的に変えたい時は、Contextを使用します。この設定は、通常は$HOME/.kube/configにあるkubectlの設定ファイルに保存されます。この設定ファイルには、クラスタの接続情報と認証情報が保存されています。kubectlで使うデフォルトのNamespaceをmystuffに変えるContextを作るなら、次のコマンドを実行します。
$ kubectl config set-context my-context --namespace=mystuff
このコマンドは新しいContextを作るだけで、使用する設定まではしません。新しく作られたContextを使うには、次のコマンドを実行します。 ...