2章OpenTelemetryを使ったオブザーバビリティの実現

前章では、オブザーバビリティのなぜと、 本番システムにおける障害のデバッグを速めるためのテレメトリーコンテキストや相関といった重要な概念の価値について説明しました。 さて、OpenTelemetryについて深く学ぶときが来ました。 まず始めに、オブザーバビリティのベストプラクティスを実現するために、 このCloud Native Computing Foundation(CNCF)プロジェクトは、サービスを計装することについての どのように考え方を変えようとしているのかを説明するのがベストでしょう。

2.1. OpenTelemetryのミッション

まずはhttps://opentelemetry.io/community/mission/ を開いて、 OpenTelemetryの核となる価値観と特にそのミッションステートメントを見ていきましょう。

高品質でポータブルなテレメトリーをユビキタスにすることで、効果的なオブザーバビリティを実現する

このミッションステートメントは短いですが、意味が凝縮されています。 効果的なオブザーバビリティについては、1章 で、 現代の分散システムではシステムの監視とデバッグに全体的なアプローチが必要であり、 サービス間で異なるシグナルを相関させて迅速にリグレッションを警告し、 効率的に根本原因を見つけるために必要なデバッグコンテキストを提供する必要があるということを見てきました。 OpenTelemetryはオープン標準とツールを提供して、 テレメトリーシグナルの3つの主要なタイプ(メトリクス、トレース、ログ)の計装、収集、そして転送を実現します。 また、シグナルやサービス間でテレメトリーコンテキストが伝搬される方法を標準化して、 ...