September 2021
Beginner to intermediate
484 pages
7h 27m
Japanese
本章では、時系列解析をヘルスケアの文脈で見ていきます。事例研究として、インフルエンザの予測とナウキャスト、血糖値予測の2つを取り上げます。どちらも、日常的な健康問題を対象とした、ヘルスケア分野への適用です。またどちらも、解決済みの問題ではなく、学術界とヘルスケア業界で現在も研究が進められているテーマです。
特定の地理的区域での週単位のインフルエンザ予測は、積年の課題であり現在進行中の課題でもあります。感染症の専門家も、世界規模の安全保障の専門家も、感染症が人間の福祉に著しい危険(https://perma.cc/ZDA8-AKX6)をもたらすという点で意見が一致しています。世界中の弱者を攻撃し、毎年何百人もの、特に乳幼児や高齢者の、命を奪うインフルエンザの事例は、特にそうです。医療と国家の安全保障のどちらの立場からも、特定の流行時期にインフルエンザがたどる経過を正確に予測するモデルの開発は不可欠です。インフルエンザ予測モデルは、具体的なウイルスの予測にも、感染症がどのように地理的に拡散していくかについての一般理論の探索の支援としても、有用です。
本節では、フランスの様々な行政区画の、2004年から2013年にわたる週単位のインフルエンザの報告のデータセットを見ていきます。パリを中心とした地域圏であるイル=ド=フランスのインフルエンザ罹患率を予測します。データはKaggle(https://www.kaggle.com/c/predicting-the-flu)からダウンロード可能で†1、本書のコードレポジトリでも入手できます。
[†1] 公開データセットではありませんが、登録すればデータにアクセスできます。 ...
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