マスタリング・イーサリアム ―スマートコントラクトとDAppの構築
by Andreas M. Antonopoulos, Gavin Wood, 宇野 雅晴, 鳩貝 淳一郎, 中城 元臣, 落合 渉悟, 落合 庸介, 小林 泰男, 土屋 春樹, 祢津 誠晃, 平山 翔, 三津澤 サルバドール将司, 山口 和輝
14章コンセンサス
本書では、一貫して「コンセンサスルール」について述べてきました。コンセンサスルールは、システムが非中央集権的かつ決定論的な方法で動作するために、すべての参加者が合意しなければならないルールのことです。コンセンサス(consensus)という用語は、コンピュータサイエンスの領域ではブロックチェーンの登場よりも前から使用されています。同領域におけるコンセンサスは、分散システムにおいて、さまざまな参加者全員が(最終的に)システム全体の単一の状態に合意するように同期するという、より幅広い問題に関連しています。これを「コンセンサスに到達する」と表現します。
非中央集権化された記録管理と検証の主要な機能を実現する場合、信用のみに依存してステートの更新から導かれた情報の正しさを保証しようとすると、問題を引き起こす可能性があります。非中央集権型ネットワークにおいては、何が正しいかを決定する中心的主体がないため、このようなありふれた課題が特に問題となります。中心的な意思決定主体が存在しないことは、ブロックチェーンプラットフォームの主要な魅力の1つでもあります。というのも、それによって結果的に、検閲への耐性と情報アクセスにおける権威への依存の回避を可能にするからです。しかし、これらの利点にはコストがかかります。信頼された仲裁人がいないのであれば、意見の不一致や不正、あるいは相違点を他の手段で仲裁する必要があります。コンセンサスアルゴリズムは、セキュリティと非中央集権化を調整するための仕組みなのです。
ブロックチェーンでは、コンセンサスは極めて重要な意味を持つシステムの性質です。簡単に言えば、資産が絡んでいるということです。したがって、ブロックチェーンの文脈におけるコンセンサスは、非中央集権性を維持しながらも、共通の状態に到達できる能力のことを指します。言い換えれば、コンセンサスは、 ...
Become an O’Reilly member and get unlimited access to this title plus top books and audiobooks from O’Reilly and nearly 200 top publishers, thousands of courses curated by job role, 150+ live events each month,
and much more.
Read now
Unlock full access