はじめに
戦略とは、点と点をつないでいくことだ。未来をより正確に解き明かすには、過去に何があって、現在何が起きようとしているのかを見る必要がある。戦略の仕事を行う人間は、研究好き、客観的で大胆でなければならない。比喩的に言えば、セグロジャッカルのように、獲物にそっと忍び寄り、喉を一撃して始末するリスクテイカーにならなければならない*1。
UX(ユーザーエクスペリエンス)戦略は、UXデザインとビジネス戦略が交わる位置にある。UX戦略を実証的に実践すれば、ワイヤーフレームをデザインしてコードを書き、天に祈るよりも、成功するデジタルプロダクトを作れる可能性が大幅に上がる。
本書は、UX戦略を実践するためのしっかりとした枠組み(フレームワーク)を示す。イノベーティブなプロダクトの開発に焦点を絞り、作業環境の違いにかかわらず使える手軽なテクニックを多数示していく。ビジネス戦略の基本原則は、理解するためにMBAの学位が必要になるような謎めいたものである必要はない。戦略は、デザインと同様に、実践だけでマスターできるスキルだ。
どのような人がこの本を読むべきか
本書は、UXデザインとビジネス戦略の間の大きな知識のギャップに対処するもので、次のようなタイプのプロダクト製作者を念頭に置いて書かれている。
▶起業家(アントレプレナー)、デジタルプロダクトマネージャー、
企業のイノベーションチームのメンバー
あなたは、フリクションレスなUXを備え、大成功を収めるようなプロダクトを作るために、デザイナー、開発者、マーケターといった人々から構成されるチームを引っ張っていこうとしている。しかし、時間、資金その他の資源が限られているので、チームの労力は効率的なプロダクト戦略に集中的に注ぎ込みたい。リーンスタートアップの原則を理解しており、調査と評価では資源を節約したいと思っているが、しっかりとした戦略に基づいて意思決定することが必要だということも理解している。本書は、ビジネスアイデアをテストし、競合リサーチを実施し、マーケティングチャネルを検証するための手軽なツールというあなたとチームが必要としているものを提供する。 ...
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