10章
エピローグ
そして前進せよ......叡智の道に沿って、自信を持ち、しっかりとした足取りで......
自分がどのような人間であれ、自ら選んだ道で経験を積め。
自分に対する不満を投げ捨てよ。自分を、自分自身の自我を許せ。
人間には、自らが生きてきた過程で経験したすべて(出だしでの失敗、誤り、妄想、
情熱、愛、希望)をひとつ残らずまとめて自分の目標に役立てる力があるのだ。*1
──フリードリヒ・ニーチェ
ときどき、製品は陽の目を見ないことがある。その理由の多くは、あなたが予期したりどうにかしたりできないものだ。資金調達の不調、チームの燃え尽き、新技術の登場、個々人のモチベーション低下、人間関係の崩壊、その他、UX/プロダクト戦略を越えたさまざまな要因が影響を及ぼしてくる。
1章で取り上げたMetromile*2は、今も走行距離に基づく従量制保険のトップランナーだが、最近急速にB2Bの世界に勢力を拡張している。かつての競合が今ではパートナーになっている。Metromileは、AI Claimsプラットフォームのライセンス販売により、ほかの保険会社やOEMのデジタルトランスフォーメーションを助けているのだ。Metromileはフォードとも提携し、フォードのコネクテッドカーのオーナーは、新たにデバイスをインストールしなくてもパーソナライズされた保険を享受できるようにした*3。
最近フォルクスワーゲンのゼバスティアンとランチをともにする機会があった。彼はコロナ禍が始まって以来、ベルリンの自宅でビジネスイノベーションスタジオの指揮を取っている。ビジネスイノベーションスタジオは今も成長を続けており、他の地域に国際チームを設けている。彼らは今もUX/プロダクト戦略とビジネスイノベーションの間の点と点を結ぶ仕事を続けているが、フォルクスワーゲンはソフトウェア開発を社外への発注から内製に切り替えつつあり、フォルクスワーゲングループ全体の車をサポートするVW.OSというクラウドベースのオペレーティングシステムを作った。 ...
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