序文
ソフトウェアシステムとは単に部品を定義しただけのものではない。それぞれの部品の間での通信も、非常に重要な構成要素の1つである。通信の品質はシステム全体の性能を大きく左右する。APIをはじめとする通信の手段は、強固な基盤と十分な検討の上に構築し管理していかなければならない。
このために執筆されたのが、本書『APIハンズオンラーニング』である。本書のコンテンツ自体から価値を得るだけでなく、簡単で効率的な学習が可能になるよう構成されている。
重要な基礎知識の紹介と、ライフサイクルをはじめとするAPI関連の概念の解説(「1章 APIの概念」)から本書は始まる。APIのデザインパターンが列挙された「2章 API設計のパターン」は、あらゆるAPIの設計と実装に携わる人々にとって必須である。ネットワークプロトコル(「3章 ネットワーク」)とWebプロトコル(「4章 Webプロトコル」)の解説に基づいて、「5章 REST」からのAPIスタイルが構築されていく。
APIにとってセキュリティは非常に重要な概念であり、本書全体を通じて強調されている。LukaszとMarcinは「1章 APIの概念」で「セキュリティはAPIのライフサイクルの全フェーズに影響する大きな力である」と述べているが、私もまったく同意見である。わずかでもセキュリティへの配慮が欠けているAPIは、悪意を持った攻撃者にとって格好のターゲットとなる。
報道によると某州の政府では、電話番号を知ってさえいれば誰でも個人文書にアクセスできるようになっていたという。APIは多くの企業が重要なデータを失う窓口でもある。攻撃の新たな犠牲者にならないためにも、慎重に設計され実装されたセキュリティは不可欠である。APIにセキュリティを取り入れる必要があるのと同じように、LukaszとMarcinは本書にもセキュリティを織り込んでいる。 ...
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