7章第1級オブジェクトとしての関数
他人がどう思っていようとも、Pythonが関数型言語から強い影響を受けたとは私はまったく思っていません。私はCやAlgol 68などの命令型言語にずっと慣れ親しんできました。関数を第1級オブジェクトとして扱ったからといって、Pythonを関数型プログラミング言語だと考えているわけではありません。
—— Guido van Rossum
Python BDFL(優しい終身の独裁者)†1
[†1] 『Origins of Python's "Functional" Features』(https://fpy.li/7-1)、Guidoのブログ『The History of Python』より。
Pythonの関数は第1級オブジェクトです。プログラミング言語の研究者の間では、第1級オブジェクトとはプログラムの構成要素のうち以下の操作が可能なものとされています。
- 実行時に生成する
- 変数やデータ構造内の要素に割り当てる
- 関数への引数として渡す
- 関数の戻り値として返す
整数や文字列そしてディクショナリなどもPythonでの第1級オブジェクトですが、これらについては特に異論はないでしょう。関数を第1級オブジェクトとして扱うというのは、Clojure、Elixir、Haskellといった関数型言語にとっては必須の機能です。第1級関数の考え方はとても便利なので、JavaScript、Go、Java(JDK 8以降)などの有名な言語にも取り入れられていますが、いずれも自らを関数型言語とはみなしていません。
この章をはじめとする「第Ⅲ部 クラスとプロトコル」の大部分で、関数をオブジェクトとして扱う実用的な例を紹介してゆきます。
|
「第1級オブジェクトとしての関数」を略した「第1級関数」という言葉が広く使われています。しかし、関数の中のエリートであるかのような印象を与えてしまうため、あまり正確な表現とは言えません。Pythonではすべての関数が第1級オブジェクトです。 ... |
Become an O’Reilly member and get unlimited access to this title plus top books and audiobooks from O’Reilly and nearly 200 top publishers, thousands of courses curated by job role, 150+ live events each month,
and much more.
Read now
Unlock full access