あとがき
Pythonは大人の言語です。
—— Alan Runyan,Plone共同設立者
Alanによるこの明快な定義は、Pythonの長所の1つをうまく表現しています。それは、「Pythonは邪魔をせずに自由にやらせてくれるので、我々は本当に必要な処理だけを記述すれば済む」という点です。このことは同時に、「我々が作ったコードやオブジェクトの使われ方を制限するようなしくみはない」ということも意味しています。
誕生から30年を経て、Pythonの人気は今も高まり続けています。しかしもちろん、Pythonも完璧なわけではありません。例えば、標準ライブラリでの記法の中にキャメルケース(CamelCase)とスネークケース(snake_case)そして連結された語(joinedwords)が混在しているのは、とても腹立たしい点の1つです。ただし、言語の定義や標準ライブラリは巨大なエコシステムの一部にすぎません。利用者や貢献者のコミュニティこそが、Pythonのエコシステムの最大の長所です。
コミュニティが力を発揮した好例を1つ紹介します。筆者が本書の第1版でasyncioについて執筆していたときに、ある点に不満を抱えていました。このAPIには大量の関数が含まれ、そのいくつかはコルーチンです。コルーチンはyield from(今はawait)を用いて呼び出す必要があり、通常の関数とは区別しなければなりません。このことはasyncioのドキュメントに記載されていたものの、特定の関数がコルーチンかどうかを調べるだけのために数段落も読まなければならないことがありました。そこで、筆者はpython-tulipグループに「Proposal: make coroutines stand out in ...
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