幕間ルール5の章への批判として
ルール5の章の発するメッセージを支持するのが、ぼくの立場ってことになる。要は、最適化に関する第一の教訓「最適化するな」だ。だがしかし! この強い主張は、本書に出てくる数々の強い主張の中で唯一、Sucker Punchにいる同僚の大部分から、不支持を即座に表明されてしまった。
同僚たちからの、十分理屈の通った反論に耳を傾けるのが、公正ってものだろう! そこで今回、ドラマチックな演出効果を狙って多数の反対論者を合成した1人の人物と、ぼくとの間で起こる、架空のソクラテス†1的対話として、反対論者の見解を提示する。反論を寄せた同僚たちには全員、自身の見解が公正に代表されているかどうか確認するために、ルール5の章をレビューする機会が与えられた。
†1 訳注:古代ギリシアの哲学者(紀元前470年頃-紀元前399年)で、弟子ら対話相手に質問を繰り返していき相手自身に真理に至らせる、いわゆるソクラテス式問答法で知られる。
反対論者「ルール5の章の前提に対する不賛成を、正式に申し立てます†2」
†2 ここは、伝えられたままを引用している(I formally lodge my disagreement with the premise of this chapter)。
Chris 「ルール5はただの常識だと思ってた。Knuthの引用を見なかった? 『例えば97%くらいの時間帯は、些細な効率は無視すべき。早まった最適化こそ諸悪の根源!』」
反対論者「その引用文は、あらゆる種類の、パフォーマンスがとんでもなく悪いコードの正当化に使われてきました。そして、あなたはそんな悪習をさらに助長しているだけです」
Chris 「うわー。そういう反応の裏には、激情がたぎってるよね。そういう反応になっちゃったのは、ひょっとして、そもそも存在してるのがおかしいレベルのパフォーマンス問題を修正するために、他人のコードの書き直しに無茶苦茶たくさん時間を使わされたからじゃないの? ...
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