4章競合調査
君は正しかった俺は間違った方に行ったよ俺たちは谷底にいたといっても小さな谷だ今はとても深い谷の底にいるほら例のあそこだよ── ソニック・ユース(パンクバンド)、1984
何かに触れようとしているという確かな指針が得られたので、「なぜまだこの課題解決の方法を実現するサービスが作られていないのか」を考える必要がある。あらゆることがすでにやりつくされたとは言いにくいが、ほとんどすべてのことは試みられている。何しろもう20年以上も、企業や個人がインターネットで供給され消費される製品をデザインし続けているのだ。競争優位を見極めるためには、実際に成功したものと失敗したものを知っていることがきわめて重要になる。そこで、本章と次章では、基本要素1のビジネス戦略(図4-1)を深く掘り下げていく。
図4-1 基本要素1:ビジネス戦略
4.1 教訓を手痛い形で学ぶ
しっかりとした市場調査を実施することは、たまねぎの皮を剥いていくのとよく似ている。剥けば剥くほどわかることが増える。そして、自分の製品が実際にはユニークなものではないことがわかって涙がこぼれることもあるかもしれない。しかし、すぐにでも競争相手を打ち負かすために必要なことを知りたくないだろうか? 自分が知らないことを知らないままでいれば、手痛い形でそれを学ばされるリスクにさらされる。
たとえば、私の愛する父のことを取り上げてみよう。彼は、38歳だった1976年に勇気を奮って正社員の仕事を辞めた。カリフォルニアでは人気のあるレストランチェーンでその地域のマネジメント担当の管理者になっていた。彼は、会計学の学位を取ってカリフォルニア大学ロサンゼルス校を卒業して以来、他人のために働いてきたが、どうしてもアントレプレナー(起業家)になりたいと思っていた。仲のよい友人は、ロサンゼルス近辺でホットドッグスタンドを数店舗開いてうまくやっていた。そこで父は、今まで築いてきた経営管理の経験を活かせば自分も成功できるのではないかという自信を持っていた。 ...
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