April 2026
356 pages
4h 48m
Japanese
システムの省電力化は、製品機能の実装よりも時間がかかることがあります。システムの消費電力を効率化するには、ハードウェアの選定が大きな要素です。しかし電力を最も消費するであろうプロセッサについては、ソフトウェアにより省電力が可能です。
製品では消費電力とコストの削減の要求があり、スペックの低いプロセッサを選択しがちです。この低スペックのプロセッサでさまざまな要求を満たせるのか、断念して高スペックに乗り換えるのかは難しい判断です。
サイクル、RAM、コードスペースが低いプロセッサは、消費電力は少ないです。「11章 リソースの削減」で提案したような最適化をしたくなるかもしれませんが、終わりが見えない作業でもあります。まずは定量化できる目標を立てましょう。ハードウェアの選択は、電気エンジニアリングチームに任せます。ソフトウェアでは本章で説明する事項で消費電力を削減します。
電気回路は抵抗としてモデル化できます。電力はワットで計測され、システムで使用される電流の二乗に比例します。
P = I2 * R 電力 = (電流)2 * 抵抗 ワット(W)= (アンペア(A))2 * オーム(Ω)
システムを抵抗としてモデル化すると、電流を減らせば、消費電力も減ります。電力を電圧と電流の積で考えても構いません。
P = V * I 電力 = 電圧 x 電流 ワット(W)= ボルト(V)* アンペア(A)
システム内の部品が3 Vや5 Vで動作しているのに、プロセッサコアが1.8 Vで動作するのはこのためです。プロセッサコアは多くの電流を消費するため、電圧が低いほど消費電力は少なくなります。オームの法則では上の電力計算式を次のように表します。
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