7章設計手法
本章では、データの取り扱いや管理に関する設計手法を考察します。これらの手法が、強力で柔軟性があり、信頼性の高いデータ管理システムの構築にどのように役立つのかを解説します。本章で学ぶ内容は、データシステムの速度と信頼性を高めるために、データをどのように保存・処理・アクセスすべきかを決定するうえで指針となるでしょう。
まず、データ設計とデータモデリングを明確に区別しておきましょう(データモデリングは8章で詳しく説明します)。データ設計は、都市を建設する作業にたとえられます。都市のどこに建物を配置し、どのような道路を敷き、交通の流れをどう設計するかを決定する作業です。一方、データモデリングは、個々の建物を設計する作業にたとえられます。部屋の配置や接続、用途を定める作業です。
本章では、さまざまなデータ設計手法を見ていきます。まず、OLTPとOLAPという手法を比較し、それぞれが性質の異なるデータ処理・分析手法であることを確認します。続いて、データ処理を効率化する手法であるSMPとMPPについて掘り下げます。さらに、大量のデータをリアルタイムで扱うためのアーキテクチャとして、LambdaアーキテクチャとKappaアーキテクチャを学びます。最後に、同一アプリケーション内で複数のデータストレージ技術を使い分けるポリグロット永続化という手法を紹介します。
本章の目的は、特定の手法を「唯一の正解」として推奨することではありません。それぞれの手法の長所と短所を理解し、状況に応じて適切なものを選択・組み合わせることが重要です。本章を読み終えるころには、ニーズの変化やテクノロジーの進化に柔軟に対応しながら、効率的なデータシステムを設計するための考え方を、より深く理解できていることでしょう。 ...
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