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Kubernetesで実践するクラウドネイティブDevOps
book

Kubernetesで実践するクラウドネイティブDevOps

by John Arundel, Justin Domingus, 須田 一輝, 渡邉 了介
February 2020
Intermediate to advanced
384 pages
5h 31m
Japanese
O'Reilly Japan, Inc.
Content preview from Kubernetesで実践するクラウドネイティブDevOps

15章オブザーバビリティと監視

船上では絶対的に正しいことなど何もない。

――William Langewiesche(米国の作家・ジャーナリスト、1955~)“The Outlaw Sea”

この章では、クラウドネイティブアプリケーションにおけるオブザーバビリティと監視の問題を検討します。オブザーバビリティとは何でしょうか。これは監視とどのように関係しているのでしょうか。Kubernetesでは監視、ロギング、メトリクス、トレーシングをどのように扱えばよいのでしょうか。

15.1 オブザーバビリティとは何か

オブザーバビリティ(Observability、可観測性)とは聞き慣れない用語かもしれませんが、従来の監視を超えた幅広い世界を表現する概念として急速に普及しつつあります。まずは監視(monitoring)について検討した上で、それをオブザーバビリティがどのように拡張するのか見ていくことにしましょう。

15.1.1 監視とは何か

あなたがWebサイトを運営している場合、そのサイトは適切に動作しているでしょうか。ここで時間を取ってかまいませんので、確認してみてください。すべてのアプリケーションやサービスが想定どおりに動作しているかどうかを把握する最も基本的な方法は、自分で直接確認してみることです。しかし、DevOpsの文脈で監視について言及する場合、通常は自動監視を意味します。

自動監視とは、Webサイトやサービスの可用性や挙動を、何らかのプログラミングに基づく方法により、通常は定期的なスケジュールでチェックすることです。また一般に、問題がある場合には何らかの自動化された方法で人間のエンジニアに対してアラートを送信する機能も備えています。しかし、そもそも問題とは、どのように定義されるのでしょうか。 ...

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ISBN: 9784873119014Other