序文
『Kubernetesで実践するクラウドネイティブDevOps』へようこそ。
Kubernetesは、業界に真の革命をもたらすテクノロジです。Cloud Native Computing Foundationがサイトで公表しているLandscape(業界状況)には、クラウドネイティブの世界で現在進行中の600を超えるプロジェクトに関するデータが掲載されていますが、これをちょっと見るだけでも、近年はKubernetesの重要性が高まっていることは一目瞭然です。こうしたツールのすべてがKubernetes向けに開発されているわけではなく、すべてがKubernetesと組み合わせて使用できるわけですらありませんが、これらはすべて、Kubernetesが旗艦=基幹テクノロジの1つとなっている巨大なエコシステムの一部なのです。
Kubernetesはアプリケーションが開発および運用される方法を一変させました。まさに今日のDevOpsの世界におけるコアコンポーネントです。Kubernetesは、開発者には柔軟性を、運用者には自由をもたらします。現在では、主要なクラウドプロバイダのすべて、ベアメタルのオンプレミス環境、さらには開発者のローカルマシンでもKubernetesを使用できます。安定性、柔軟性、強力なAPI、オープンなコード、オープンな開発者コミュニティは、Kubernetesが業界標準となった理由のごく一部です。そう、Linuxがオペレーティングシステムの世界で標準になっているのと全く同様です。
『Kubernetesで実践するクラウドネイティブDevOps』は、日常業務でKubernetesを利用している人にとっても、またKubernetesの旅を始めたばかりの人にとっても、まさに待望のハンドブックです。JohnとJustinは、Kubernetesのデプロイ、設定、運用に関する主要な側面をすべてカバーし、Kubernetesでアプリケーションを開発および実行するためのベストプラクティスもふんだんに盛り込んでいます。また、Prometheus、Helm、継続的デプロイを含む、関連テクノロジを幅広く概観しているのも実に親切です。DevOpsの世界に関わる誰にとっても必携の書と言えるでしょう。 ...