訳者まえがき
「2016年はVR元年」と言われています。
今のVRブームの火付け役とも言えるOculus Riftがついに製品版となり、他にも部屋の中での動きをトラッキングできるHTC VIVEが発売され、そして10月にはSonyのPlayStation VRも控えています。スマートフォンと組み合わせるモバイル系のVRではSamsungとOculusによるGear VRが人気です。GoogleからはこれまでのCardboardに加えて、より高いレベルの体験を実現するDaydreamが発表されました。組み立て式の簡易VRヘッドセットが付録に付いた雑誌も増え、最近では誰もが手軽にVRを体験できます。VRの大きな波が来ているのはもはや疑いようのない事実でしょう。
私がGoogle Cardboardに初めて触れたのは2014年です。最初はこのダンボール片はいったい何に使うのだろうと思ったのですが、パタパタと組み立てるとVRビューアーになり、Android端末をセットすればいつでもそこにVR空間が広がることに衝撃を受けました。
そうしたデバイスの波に応えるように、大手プロダクションによるコンテンツも続々と発表されています。私の大好きなあの映画の世界……はるか彼方の銀河系にVRで行ったら戻ってこられなくなるのではないかと要らぬ妄想を広げています。
チャンスは大手企業だけのものではありません。門戸はすべての人に開かれています。ゲームにかぎらず、VRアプリやVRコンテンツを誰もが作ることができます。
本書はVRアプリ開発の入門書です。基本的かつ実践的な内容が簡潔に解説されており、VR酔いを軽減するための手法などについても触れられています。日本語翻訳版ではGoogleのDaydreamについての巻末付録を加えるなど、現時点での最新情報もフォローしています。本書を通じて、読者の皆さんがVRを見る側から独自の世界を自分で作り出す側へ一歩を踏み出すことができたら、訳者としてこれ以上の幸せはありません。 ...
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