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3.4
目的関数設計:
解の候補がたくさんある場合に
どの 解を 選 んだら よい か?
前節において、多目的最適化ではパレート解・パレートフロントを求めるこ
とが、最適化問題を解くことに相当すると学びました。それでは、得られた
多数のパレート解から実際の実験で実施する条件はどのように選べばよいで
しょうか。このことは、目的関数を数式で表す「目的関数設計」や、前節で
見た、目的関数の数を減らすための方法である「複数の目的関数を1 つにま
とめる」こと、とも関係しています。本節では、解の選択について、まず目
的関数を数式で表す方法について考え、次いで、具体的な事例とともに得ら
れた解をクラスタリングすることを見ます。
何を最小化したいかを数式で表す
多数のパレート解から実際の実験で実施する解を選ぶ方法の1 つは、理想的な
状態(原点)からの距離を基準とする方法です。
図 3.4.1 に原点からの距離を基
準とした解の選択を模式的に示します。ここで一口に距離と言ってもいくつかの
表し方がありますが、代表的には次の2 つの距離がよく用いられます。目的関数
が2つ(
と
)の場合、それぞれ数式では次のように表されます。
マンハッタン距離:
ユークリッド距離:
どの距離を採用するかによって、選択される解も変わります。原点からマン
ハッタン距離が等距離の点の集合は、縦軸と横軸の同じ値の位置を結んだ斜め
45°の直線となります。この斜め45°の直線を原点から動かしていき、直線と初
めて交わるパレート解が、原点からのマンハッタン距離が最も近い解となります ...