5章HTTP/1.1のシンタックス:高速化と安全性を求めた拡張
TLSで用いられていたEV証明書の情報
2章ではHTTP/1.0の基本の4要素について説明しました。3章ではこれらの構成要素を組み合わせて行われている、ブラウザのさまざまな処理の裏側について説明しました。HTTPは前方互換性を守っているため、この枠組みや仕組みはHTTP/1.1以降も大きく変わりません。本章では、HTTP/1.1以降の新しい機能について説明します。
HTTP/1.1はHTTP/1.0の翌年の1997年にRFC 2068として最初のバージョンが策定されました。その後TLSによるセキュリティ追加を見すえて、RFC 2616で改訂、RFC 2817(TLSアップグレード)、RFC 2818(TLS上のHTTP)の更新も行われました。それ以外にもRFC 5785(URI)、RFC 5789(PATCH
メソッド)、RFC 6266(Content-Disposition)、RFC 6585(追加のステータス)と機能拡張が行われました。
2014年には、実装優先で規格化が遅れていた部分などを整理し、今までの集大成として、現実の実装に深く根ざし、なおかつHTTP/2も視野に入れた形でバージョンアップを果たしました。 ...
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