生成AI時代の価値のつくりかた ―実践者のマインド、スキル、データ、ユースケース
by Rob Thomas, Paul Zikopoulos, Kate Soule, 本多 真二郎, オライリー・ジャパン編集部
1章+AIからAI+へ:生成AIと「ネットスケープ・モーメント」
本章のタイトルは、少々皆さんの意表を突いたかもしれません。なにしろネットスケープ(Netscape)が登場したのは1994年で、私たちが本書を書いているのは2025年なのですから! この章では、生成AIを「ネットスケープ・モーメント」に例える理由を説明し、テクノロジーの仕組みから生成AI活用を計画する際の留意点まで、幅広いトピックに簡単に触れていきます。
出版社からは最初の章をあまり長くしないようにと言われましたが、私たちはあえて違う道を選びました。私たちが日々顧客との仕事を通じて頭に叩き込んでいる知見を、思考の材料や価値として提供しさえすれば、きっと皆さんはもっと知りたくなるはずだと考えたからです。本章の構成はNetflixのパイロット版のようなもので、その後に続くエピソードより少し長いですが、それ以降は話のテンポが上がり、各章のトピックに焦点が絞られていきます。また、本書を冒頭から順に読む必要がないようにも工夫をしました。例えば、世の中には100万以上の大規模言語モデル(LLM)が存在することに触れますが、(それがどれほど人気があろうと、どれほどメディアで取り上げられようと)一つのモデルがすべてを支配することはないと自信を持って断言しています。AIに学習はさせたいが、社外には出したくない。そんな大量な企業データをお持ちの方もいるでしょう。そのような場合は、8章に飛んで、LLMを取り巻く状況とAIモデルで自社データを安全に使用する方法について学ぶのがいいかもしれません。あるいは、一部のギークやAIへのアクセスを許された特権的な人々にスキルアップを丸投げする企業よりも、全社的なスキルアップ計画を策定する企業の方が高い成果を上げるという私たちの経験則に学びたい方もいるかもしれません。その場合、 ...
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