9.1
抽象解釈
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町の相対的位置、どの道がどの町に通じているか、それぞれの道がどのようにつながっているのかと
いった、ルート計画に必要とされる最も重要な情報が保持されています。
詳細がすっかり失われているにもかかわらず、正確な地図は非常に役に立ちます。地図を使って計
画したルートは、地図という抽象的な世界だけでなく、実際の世界においても有効である可能性が高
いためです。これは、現実のモデルを作るというコストのかかる作業を、地図製作者がしてくれたおか
げです。地図という道路網を単純化した表現を見ながらルートを計画することで、あなたはそのモデ
ル上で計算を実行することができます。実際に車に乗って目的地までドライブするときには、地図から
得られた計算結果を現実の世界に戻すことができます。地図という抽象的な世界でコストの小さい判
断をすることによって、物理的な道路でコストの高い判断をする必要がなくなります。
地図によって使われた近似は、結果の忠実さをそれほど妥協することなく、ナビゲーションの計算を
はるかに簡単にしてくれます。ただし、地図上で下した判断が間違っていたというケースも多々ありま
す。ルートについて知る必要があることすべてを、地図が確実に教えてくれる保証はありません。とは
いえ、地図を使って事前にルートを計画することは、ある種の誤りを排除し、ある場所から別の場所
へ移動するという問題をはるかに扱いやすくしてくれます。
9.1.2
抽象化:符号の掛け算
紙に印刷した地図を使ってルート計画するというの