25章交渉とリーダーシップのスキル
交渉やリーダーシップのスキルは、手に入れるのが難しいスキルだ。優れたソフトウェアアーキテクトになるために必要なスキルを身につけるには、何年にもわたる学習、実践、そして「教訓」となる経験が必要だ。本書を読んだからといって、アーキテクトが一晩で交渉やリーダーシップの専門家になれるわけではない。しかし、この章で紹介するテクニックは、これらの重要なスキルを身につけるための良い出発点となるはずだ。このトピックについてさらに深く掘り下げたい場合は、Tanya Reilly著『The Staff Engineer's Path』(邦訳『スタッフエンジニアの道』)[21]やRoger Fisher、William L. Ury、Bruce Patton著『Getting to Yes』(邦訳『ハーバード流交渉術』)[22]をお勧めする。
25.1 交渉とファシリテーション
1章では、ソフトウェアアーキテクトに期待されることを挙げた。最後に述べたのは、組織内の社内政治を理解し、うまく立ち回れることであった。なぜこれが重要な期待事項なのかというと、ソフトウェアアーキテクトが下すほぼすべての決定には異議が唱えられるからだ。アーキテクトは、自分たちのほうが詳しいと考える開発者、より良いアイデアやアプローチがあると考える他のアーキテクト、そして解決策のコストが高すぎる、あるいは時間がかかりすぎると主張するステークホルダーからも異議を唱えられる。
交渉は、ソフトウェアアーキテクトにとって最も重要なスキルの1つだ。優れたソフトウェアアーキテクトは、組織の政治を理解し、強力な交渉力とファシリテーションのスキルを持ち、意見の相違が生じてもそれを乗り越え、すべてのステークホルダーが納得するソリューションを作り出せる。 ...
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