サイトリライアビリティワークブック ―SREの実践方法
by Betsy Beyer, Niall Richard Murphy, David K. Rensin, Kent Kawahara, Stephen Thorne, 澤田 武男, 関根 達夫, 細川 一茂, 矢吹 大輔, 玉川 竜司
21章SREにおけるIT変更管理
執筆:Alex Bramley、Ben Lutch、Michelle Duffy、Nir Tarcic
協力:Betsy Beyer
『SRE サイトリライアビリティエンジニアリング』の「1章 イントロダクション」で、Ben Treynor SlossはSREチームを「素早いイノベーションと変更を広く受け入れるという特徴を持つ」と述べ、組織における変更管理をSREチームの中核的な責任としました。本章では、SREチームに対して理論がどのように実際に適用できるかを検証します。主要な変更管理の理論をレビューした後、Googleにおいて様々な変更管理のスタイルが具体的にどのような方法で行われてきたのかを示す、2つのケーススタディを見ていきます。
変更管理という言葉には、2つの解釈があることに注意してください。それはすなわち組織における変更管理と、プロジェクト管理における変更制御です。本章では変更管理を、組織の変更を行う際に個人、チーム、ビジネスユニットの準備を整え、サポートするためのすべてのアプローチを指す集合的な言葉として検証します。この言葉をプロジェクト管理の文脈では論じません。この言葉は、プロジェクト管理の文脈では変更のレビューあるいはバージョン付けといった変更制御のプロセスを指して使われることもあります。
21.1 SREは変化を抱擁する
2000年以上前にギリシャの哲学者、ヘラクレイトスは「万物は流転する」と主張しました。これは今日でも正しいです。技術に関しては、進化の速いインターネットやクラウドの領域では特にそう言えます。
プロダクトチームは、プロダクトの構築、機能の追加、そして顧客に喜んでもらうために存在しています。Googleでは、ほとんどの変化は速いペースで行われ、「ローンチして繰り返す」アプローチに従っています。こうした変更を行うには、通常システム、プロダクト、グローバルに分散したチーム間の調整が必要になります。プロダクトの信頼性と可用性に関する変更には、本来的にリスクが伴います。サイトリライアビリティエンジニアは、複雑で急速な移行の中で、このリスクのバランスを取る責任を負います。エラーバジェット(本書 ...
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