7章空の道具箱
本章の内容
- 自動化しないことによる複合的な問題
- 組織内のほかの部門を活用した自動化
- 自動化の優先順位付け
- 自動化すべきタスクの評価
技術者としての私たちは、組織が販売するプロダクトや機能に意識が行きがちです。しかし多くの人が気付いていないのは、これらのプロダクトや機能を構築するために使用するツールも同様に重要だという点です。大工も適切なツールを持っていないと板を長く切りすぎたり、釘が飛び出したままだったり、角が不格好になってしまいます。
テクノロジの世界では、こういった適切なツールを使っていないという事実は多くの小さなタスクの山に埋もれてしまい、再現性がなく、エラーが起きやすい状況になっていることが多いです。しかし、その原因がどこにあるのかは誰もわかっていません。たとえばWebサイトのフロントページに掲載されている画像のサイズを毎回手動で変更しており、たびたび数ピクセルの誤差が生じているという問題を誰も認識していません。ほかにも、設定ファイルを再読み込みするにはエンジニアが各Webサイトに接続してコマンドを実行する必要があるという事実も誰も認識していません。そして、50台のサーバのうち時には数台で設定の再読み込みが見落とされることも。
私はこのような投資の欠如を空の道具箱と呼んでいます。このような投資の欠如は、チームの負担を増やし、繰り返される問題に迅速に対処する能力を低下させます。釘が緩くなったときにハンマーを使う代わりに、釘を打つのに適した硬くて持ち運び可能な面を探して時間を浪費するようなものです。これでは時間がかかり、効果も上がらず、安定した結果も得られません。
ツールや自動化に関しては、単にプロダクトや機能を作ることを考えるだけではなく、そのプロダクトを取り巻くシステム全体を考えなければなりません。人・サポートシステム・データベースサーバ・ネットワークは、すべてソリューションの一部です。それらのシステムをどのように管理し、扱うかという点も同様に重要です。 ...
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