10章情報のため込み:ブレントだけが知っている
本章の内容
- 情報がため込まれていることに気付く
- ライトニングトークを利用して関心を引く
- ランチ&ラーンを利用する
- コミュニケーションの手段としてのブログや執筆
- 外部のイベントやグループを利用して知識の共有化を図る
意図的に行動を起こさない限り情報はキーパーソンに集中しがちです。そうなると、そのキーパーソンたちの価値は高まりますが、一方で負担も大きくなります。そのキーパーソンが不在だったりすると、プロセスやプロジェクトがストップしてしまうことがあります。私はこれを、ジーン・キム、ケビン・ベア、ジョージ・スパッフォード著『The DevOps 逆転だ!』(日経BP、2014年、原書“The Phoenix Project” IT Revolution Press、2018年)の登場人物にちなんでブレンドだけが知っているアンチパターン†1と呼んでいます。これは、組織全体での情報共有が促進されず、あるトピックに関してキーパーソンにすベてを任せるようになったときに起こります。
[†1] 訳注:ブレントは『The DevOps 逆転だ!』に登場する人物で、社内のシステムについて彼だけが知っている事柄が多数ある。そのため彼がボトルネックになってしまっているという状況から、このアンチパターンが名付けられている。
私は本書を通して、スタッフ間のコラボレーションの価値と、そのスタッフに成功に必要な能力を与えることの重要性について述べてきました。しかし、能力を与えるということは、単にアクセス制限や承認を取り払うだけではありません。それは、知識や気付きを与えるという実践に深く関わっています。
多くの人は組織内の知識はあるのが当たり前のものと考えていますが、あるテーマについて知識を得れば得るほど、それがいかに複雑で微妙なものであるか痛感します。外から見ると、デプロイは簡単な活動のように見えます。しかしデプロイプロセスに深く入り込めば入り込むほど、素人の時にはわからなかった小さなステップに気付くことになります。 ...
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