Googleのソフトウェアエンジニアリング ―持続可能なプログラミングを支える技術、文化、プロセス
by Titus Winters, Tom Manshreck, Hyrum Wright, 竹辺 靖昭, 久富木 隆一
2章チームでうまく仕事をするには
Brian Fitzpatrick 著
Riona MacNamara 編
本章はGoogleにおけるソフトウェアエンジニアリングの文化的・社会的側面について論じるものであるため、読者が必ず制御可能なある変数に注目することから始めるのが順当である。その変数とは、読者自身だ。
人間とは、本質的に不完全なものである。人類なるものは断続的に起こるバグの寄せ集めにも似ている、とでも言うべきか。とはいえ、同僚の内なるバグを理解できるようになるには、自己の内なるバグを理解しなければならない。自己の反応、振る舞い、態度について思いをめぐらすよう読者に促すことになるだろう。その反省と引き換えに読者は、より効率的かつ成功するソフトウェアエンジニアとなる方法への、それなりに現実的な見通しを得ることができるだろう。そうしたエンジニアは、人間絡みの問題への対処に割くエネルギーを節約しつつ、素晴らしいコードを書くためにより多くの時間を使うことができる。
本章において決定的に重要な考え方は、ソフトウェア開発とはチームによる取り組みであるということだ。そして、エンジニアリングのチームで(あるいは他のどんな創造的共同作業でも)成功するためには、「謙虚、尊敬、信頼」という中心的原則をめぐる自身の行動を改革する必要がある。
結論の先取りはこのくらいにして、ソフトウェアエンジニアは一般的にはどのように振る舞う傾向があるのか観察するところから始めよう。
2.1 自分のコードを隠すのを手伝ってはくれないか
過去20年間、同僚のBen†1と私はプログラミング関連の数多くのカンファレンスで講演してきている。私たちは2006年にはGoogleのオープンソースプロジェクトホスティングサービス(現在は廃止済みだが)のローンチ(launch) ...
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