Googleのソフトウェアエンジニアリング ―持続可能なプログラミングを支える技術、文化、プロセス
by Titus Winters, Tom Manshreck, Hyrum Wright, 竹辺 靖昭, 久富木 隆一
あとがき
Googleのソフトウェアエンジニアリングは、大規模かつ発展中のコードベースの開発と保守の方法における、並外れた実験であり続けてきた。エンジニアリングチームが最先端を切り開き、Googleを何十億人ものユーザーと触れ合う企業としても、テック業界のリーダーとしても前進させるのを、私は当社在籍中に目の当たりにしてきている。これは、本書で述べられている原則なくしては可能ではなかったであろう。そのような経緯で、本書のページが生を得て世に出るのを目撃できたことに、私は大いに胸を高鳴らせている。
過去50年間(あるいはここまでに至るページ群)が何かを証明してきたとすれば、それはソフトウェアエンジニアリングが決して停滞してはいないことである。技術が絶えず変化している環境にあって、ソフトウェアエンジニアリングの職能は、任意の組織の内部で、とりわけ重要な役割を保持している。今日、ソフトウェアエンジニアリングの諸原則は、単に組織を効果的に運営する方法にとどまらず、ユーザーと世界全体にとっての責任をさらに果たしていく企業となる方法をめぐる原則となっている。
ソフトウェアエンジニアリングのよくある問題に対する解決策は、一見してわかるような場所に必ずしも転がっているわけではない。大多数の問題は、現在の問題に効くのみならず、技術的システムにいずれ起こる不可避の変化に耐える解決策を特定するために、一定レベルの決然とした機敏さ(agility)を要する。この機敏さこそが、私が2008年にGoogleに参加して以来ともに働き学びを受ける光栄に浴してきたソフトウェアエンジニアリングのチーム群に共通の資質である。
持続可能性の考え方も、ソフトウェアエンジニアリングの中核部分を成すものだ。コードベースの期待存続期間にわたり、変化に対して我々は、その変化が製品の方向性であろうと、技術プラットフォームであろうと、基盤のライブラリーであろうと、オペレーティングシステムであろうと、その他であろうと、反応して適応できなければならない。我々は現在、我々のソフトウェアエコシステム内での変動部分において決定的に重要である柔軟さを達成するために、本書で述べられた原則に頼っている。 ...
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