オブザーバビリティ・エンジニアリング

18章パイプラインによるテレメトリー管理

この章は、SlackのシニアスタッフソフトウェアエンジニアであるSuman Karumuriと、SlackのエンジニアリングディレクターであるRyan Katkovが寄稿しています。

Charity、Liz、Georgeからのノート

この部では、オブザーバビリティのコンセプトのうち、スケールアップしたときにもっとも痛感するけれども、さまざまな理由からどの規模のシステムでも役に立つものを解説してきました。 前の章では、オブザーバビリティデータの典型的な小滴が洪水になるとどうなるか、そしてサンプリングでその量を減らす方法について見ました。 この章では、大量のテレメトリーデータを管理する別の方法として、パイプラインを使用する方法を見ていきます。

データ量だけでなく、 テレメトリーパイプライン は、アプリケーションの複雑さを管理するのに役立ちます。 より単純なシステムでは、アプリケーションからのテレメトリーデータを、適切なデータバックエンドに直接送信できます。 より複雑なシステムでは、ワークロードを分離する、セキュリティとコンプライアンスのニーズを満たす、異なる保持要件を満たす、あるいはその他のさまざまな理由から、テレメトリーデータを多くのバックエンドシステムにルーティングする必要があるかもしれません。 その上でデータ量が増えると、テレメトリーデータのパブリッシャーとコンシューマー間の多対多の関係を管理するのは、とても複雑になります。 テレメトリーパイプラインは、そのような複雑さを抽象化するのに役立ちます。

この章はSuman KarumuriとRyan Katkovによって書かれ、Slackがオブザーバビリティデータを管理するためにテレメトリーパイプラインを使用することについて詳しく説明されています。 ...