監訳者まえがき
ネットワーク技術者であれば、特殊な環境でない限り、パケットキャプチャツールとしてWiresharkをあたり前のように使っているのではないかと思います。わたし自身、Wiresharkのない環境は考えられません。まだEtherealと呼ばれていた頃から数えると、十数年もの間使い続けています。デファクトスタンダードとして、Tera Termなどと同様に、業界にしっかり根付いたソフトウェアだと思います。
その一方で、Wiresharkの持つ豊富な機能については意外と知らずに使ってきたことを、本書の監訳を通じて痛感しています。Wiresharkには優れたGUIがあるので、他のパケットキャプチャツールを使ってきた方であれば特に、「なんとなく」使えてしまうと思いますが、その一方でWiresharkの豊富な機能に触れる機会を逸しているようにも感じました。
本書はパケットキャプチャの入門書であると同時に、Wiresharkの詳細な機能の解説書でもあります。執筆者自身が「本書の使い方」で書いていますが、初心者にとってはパケットキャプチャの入門書として、ベテランの方にとってはWiresharkのリファレンス本として有用な一冊になると思います。本書が何らかの形で読者のお役に立てれば幸いです。
本書の監訳に際しては、監訳開始時点で最新の2.4.4を用いて一通り動作やメニューを確認しました。本バージョンではメニューが(一部)日本語化されていますが、英語メニューで使っている方も多いと思いますので、若干冗長ではありますが、今回は英語表記と(翻訳されていれば)日本語表記を併記する形をとりました。またWinPcap 強化版ドライバのWin10Pcap(付録C)およびUSBインターフェースの通信を取得するドライバUSBPcap(付録D)について、第2版に引き続き、宮本久仁男氏に寄稿いただきました。この場を借りて感謝いたします。 ...
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