まえがき
『実践 パケット解析 第3版』は、初版発行から約10年後、第2版発行から約6年後の、2015年後半から2017年前半に1年半かけて執筆されました。キャプチャファイルやシナリオがほぼ完全に新しいものとなったほか、TSharkとtcpdumpによるコマンドラインを使ったパケット解析についての章が加えられ、新たな内容が大量に追加されています。初版と第2版を気に入っていただけたなら、本書も好きになっていただけると思います。本書は初版と同じ形式で執筆され、シンプルでわかりやすい説明がつけられています。初版と第2版がお気に召さなくても、本書は新しいネットワークプロトコルについての内容が拡充されており、Wireshark 2.xに関するアップデートした情報が含まれているので、気に入っていただけるものと思います。
なぜ本書なのか?
なぜ、パケット解析に関するほかの本ではなく本書を買うべきなのか、疑問に思うかもしれません。答えは『実践 パケット解析』(原著名は『Practical Packet Analysis』)というタイトルにあります。現場での経験に勝るものはありません。書籍によってこの経験に達するためには、現場に即したシナリオを用いたパケット解析の実例が一番です。
本書の前半では、パケット解析とWiresharkを理解するための前提となる知識を習得します。後半は、日々のネットワーク管理で遭遇するであろう実例の解説にあてられています。
ネットワーク技術者、ネットワーク管理者、CIO、パソコン技術者、ネットワークセキュリティアナリストの誰もが、本書で解説するパケット解析の技術を理解し、実践することで、多くの有益な情報を得ることができます。
本書のコンセプトとアプローチ
筆者はざっくばらんな人間なので、コンセプトを語るときもやっぱりざっくばらんに語ることになるでしょう。それは本書においても例外ではありません。技術的なコンセプトを語るときは、どうしても堅苦しい技術用語が多くなりますが、それでもできる限りざっくばらんな言い回しを心がけたつもりです。一方で、定義は簡潔かつ明確に、過不足ないようにしたつもりです。要するに、筆者は偉大なるケンタッキー州出身なので、難しい言葉の使用は最小限に抑えましたということです(本書全体に見られるド田舎風の言い回しはお許しください)。 ...
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