
v
序 文
時おり、明快かつシンプル、強力で有用という性質をすべて兼ね備えたソフト
ウェアに出会い、衝撃に打たれることがあります。そんなときは、「おお!」あるい
は「どうしてこれを思いつかなかったんだろう?」と一斉に声を上げることになりま
す。しかし現実には、あなたがそのソフトの姿を思い描くことはありませんでした。
そのソフトの誕生に必要だったのは、そのソフトの恩恵を受ける側の存在ではなく、
ビジョンを思い描き、それを形にできる創作者だったのです。
Vagrant
は、まさにそ
ういった種類のソフトウェアであり、
Mitchell Hashimoto
は、まさにそのような創
作者です。
ソフトウェア・アズ・ア・サービスは、ユーザーが変化するために必要なコストを
劇的に下げました。その結果、ユーザーはソフトウェアベンダーがほとんど即座に反
応を返してくれることを期待するようになりました。継続的に新しい機能を提供でき
る能力は、提供される機能そのものと同様に、それ自体が競争力を持つ利点としての
地位を持ち始めたのです。サービスプロバイダは、品質を犠牲にすることなく速度を
高めるという難題に直面しています。
Vagrant
は、この問題の解決に、非常に重要な
貢献を果たします。
アジャイルのエキスパート達は、しばしば
John Boyd
の
OODA
(
Observe-Orient-
Decide-Act
)ループに言及します
†
。空軍のパイロットとして、
Boyd
は
OODA
ループ
の概念を開発し、空中戦において敵に対するプロセスを記述しました ...