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訳者あとがき
Javaに出会う前に恋したのはC言語だったと言っている人がいたが、1970年代後半のC
言語とUnixの登場は、当時のコンピュータ関係者にとって大事件だった。訳者は当時Lisp
の開発が一段落した後、プロコンと呼ばれていた当時の産業用コンピュータシステムで、
データベースとファイルシステムの開発に従事していたが、新機種のたびにOSとユーティ
リティを開発していたのでは、いくら人手があっても足りないからと、Unixを採用しては
どうだろうかと、提案していた。
その提案のこともあり、たまたまその後、マイコンシステムの開発にも携わり、当時広
まっていたCP/Mで稼働するCコンパイラも登場していたので、研究所で社内向けのCコン
パイラの開発を行っていたりした。
それから40年近く経過して、本書の翻訳を検討する際、何人かの知り合いに尋ねたとこ
ろ、「今さらCはもう先がないのでは」という意見もあったのは事実
だ。しかも日本では本
書の特長であるC11もJISに未翻訳なままだ。
それでも、今なおLinuxのほとんどはCで書かれているし、PythonのエンジンだってC
で書かれている。組込みシステムもCで書かれることが多い。Cによる新規プログラム開発
は増えていないかもしれないが、Cプログラムの保守作業は膨大なはずだというわけで、本
書のようなCの全体像が捉えられるリファレンスが重要であり、必要なことは明らかだとい
うことで、翻訳を引き受けた。
本書の構成は、「まえがき」にある通り、言語仕様だけでなく、ラ