5章コンセプチュアル・リーダーシップ
栗林 健太郎
チームメンバーの全員が自己組織化し、自主的かつ適切に問題解決を行うチームが最高であることは、いうまでもありません。私もまた、自分の関わるチームを、ひいては会社全体を自己組織化したメンバーからなる組織にしたいと思っています。
ところで、いかなる条件があればチームメンバーの自己組織化という状況を、実際に生み出せるのでしょうか。本稿では、自己組織化チームを作るためには、まず第一にコンセプトが重要であることを、私の経験を通じた実例を通して示します。
最強の自己組織化チーム
「最強の自己組織化チームは?」と自問してみた時、「攻殻機動隊」†1に登場する公安9課を思い起こします。
[†1] 士郎正宗の原作によるアニメ作品。「生身の人間、電脳化した人間、サイボーグ、アンドロイド、バイオロイドが混在する社会の中で、テロや暗殺、汚職などの犯罪を事前に察知してその被害を最小限に防ぐ内務省直属の攻性公安警察組織「公安9課」(通称「攻殻機動隊」)の活動を描いた物語」(Wikipedia「攻殻機動隊」より)。
我々の間にチームプレイなどという都合のよい言い訳は存在せん。あるとすればスタンドプレイから生じるチームワークだけだ。
──「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」、「第5話 マネキドリは謡う DECOY」劇中の荒巻課長のセリフより
9課を率いる荒巻大輔のこのセリフは、いまも私の胸に重く響きます。どうすれば、このような最強に自己組織化したチームが生まれるのでしょうか。
リーダーシップとコンセプト
本書†2は、自己組織化フェーズにおいては、ファシリテーター型リーダーシップが適切であるとしています。また、リーダーが必ずしもその場におらずとも、チームメンバーたちが自ら問題を認識し、適切に解決していけるチーム状態を作り維持するための、リーダーシップの技法を解説しています。 ...
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