9章一緒に成長できるリーダーを育てよう
庄司 嘉織
「お前は向いてないんじゃない、やってないだけだ」
この言葉は僕が昔、上司に言われた言葉だ。上司から「お前にこのチームのリーダーをやってほしい」と言われた時に僕が「僕はプログラミングは好きだけど、リーダーは向いてない」と答えた時のことだ。さらに続けて「プログラミングを学ぶときのように本を読み、実際に試してみて学んでいくべきだ」と言われた。
今でもこの上司の言葉には感謝している。考えてみるとそれまでにも僕は何度かチームリーダーをやったこともあったが完全に自己流でちゃんと学んだことはなかった。なので上司に上記を言われたあと、ちゃんと本を読んで学んでみて驚いた。それまで自分がみてきたリーダーの中には「やってはいけない」と、いろいろな本に書かれていることをやっている人が結構いたのだ(そして大体そういったリーダーは嫌われていた)。
なのでこの本を読んでいる人にまず伝えておこう。おめでとう。あなたはすでにリーダーシップを学ぼうとしてこの本を手に取ったのだろう。この時点で世の中のリーダーよりも一歩先んじている。
誰かの真似はやめよう
リーダーシップを学ぶ時に必要なことは、まずは知識をため、試行錯誤することだ。試行錯誤を行う時に常に心に留めておいてほしいことがある。それは前任者や今まで自分のリーダーだった人間と同じことをしすぎないことだ。もしもあなたが今まで知り合ったリーダーがすべての面で素晴らしく、尊敬できる人たちであったならそれでも良いだろう。が、残念ながらそんなことはあまりないと思う。
ピーターの法則、という有名な法則がある。簡単に言えば「能力主義の会社では、人は能力の極限まで出世し、結果みんな無能になってしまう」という法則だ。例えばAさんは有能なメンバーだったのでチームリーダーになった。チームリーダーとしても力を発揮したのでさらに上の管理職になった。しかし残念ながらAさんは、管理職では力を発揮できなかった、というようなものだ。 ...
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