13章現場リーダーのための6つの原則
平鍋 健児
ソフトウェア開発およびそのビジネスを成功に導くのに大切なものは何でしょう?
私自身、ソフトウェア開発の現場に多く携わってきましたので、その例でお話します。まず、チームに参加する個人個人に、プロジェクトが扱う問題に関する「ドメイン知識」および「技術知識とスキル」が必要です。ソフトウェア開発であれば、最新のハードウェアやクラウドなどのソフトウェアプラットフォームや開発環境の知識、プログラミング言語とそれを利用した分析、設計、実装のスキルまで、幅広い技術知識とスキルが求められます。さらに、扱うビジネス分野ごとの業務知識も求められます。次に「ヒューマンスキル」が必要です。対人コミュニケーション能力、交渉能力、プレゼンテーション能力などがこれにあたります。ヒューマンスキルがないと、ドメイン知識や技術知識、スキルを持っていてもそれがうまく活かされません。
さて、もう一つ、こういった知識とスキルを持った「個人」が集まって「チーム」を組んだプロジェクトでは、大切なことがあります。それは、個人と個人を繋ぐ場作りです。個人の能力を100%発揮させ、さらに、個人と個人を繋いで100%以上を導く場。このようにチームを機能させ、活性化することにフォーカスした技術とスキルです。エラスティックリーダーシップにおいて、その自己組織化フェーズでは、この「ファシリテーション」のスキルが大きく寄与します。ここでは、私が「プロジェクトファシリテーション」という名前でまとめた、現場リーダーがチームをリードするときに必要な6つの原則を紹介したいと思います。
見える化
チームがプロジェクトを進めていくには、現在の進捗状況や成果の状況を知らなければなりません。進捗状況を共有するために、エクセルシートをサーバに置いて、メールで「みんな見るように!」と指示する、なんてやり方もあります。しかし、メンバーは実際にサーバに置かれた進捗を示すエクセルシートを開くでしょうか? ...
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