はじめに
企業がメタデータ管理に取り組む際、重要な点がしばしば見落とされます。本書はその欠けている部分について考えます。
どの企業も、構成管理データベース、エンドポイント管理システム、情報セキュリティ管理システム、知財管理システムをはじめとして多くのシステムを持ちます(企業の持つシステムについて詳しくなくても大丈夫です。本書でそれらを学べます)。それらはすべてITランドスケープを構成し、ITランドスケープに関するメタデータを保持しているはずです。つまりメタデータリポジトリ(metadata repository)であると言えます。しかし、それらはしばしば縦割りに管理されています。
メタデータ管理はリポジトリに大きく依存しており、それぞれが企業のITランドスケープを掌握する上で明確な役割を担っています。しかし、メタデータに対して全体的なアプローチを取る企業はほとんどありません。メタデータリポジトリは組織内のさまざまなチームで管理されることが多く、その結果、高いコストとリスク、混乱が生じます。
何らかの戦略的な取り組みを進める際に、企業はしばしば同じことを繰り返します。その取り組みが合併や買収であれ、クラウドコンピューティングへの移行であれ、データプライバシーの強化であれ、継続的なデータサイエンスプロジェクトの実装であれ、繰り返し次のような問いに直面します。どのようなアプリケーションが稼働しているのか。誰が所有しているのか。どのようなデータを保有し、処理の中でどのように利用されているのか。利用しているテクノロジーは何か。サーバはどこにあるのか。どうやってアクセスするのか。
ほとんどの企業では、経営陣(そして外部の監督機関も!)がこれらの質問を投げかけても、誰も正確にあるいは完全には答えられないことに気付きます。そこで外部のコンサルタントや社内のエンタープライズアーキテクトのチームを動員して、必要なITランドスケープの全体像を作成させます。作成されたスナップショットは通常メタデータリポジトリに保存されます。ときには保存されるのが単なるPDFの場合もあります。そして社員により時折メンテナンスされます。これは何年も何度も繰り返されます。作業の労力が失われ、適切な投資対効果が得られないままお金が費やされるため、これは柔軟性の低い方法です。 ...
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