2章概念の統合を創り出す
概念の統合は、システム設計において最も重要な考慮事項である。
――フレデリック・P・ブルックス・ジュニア『The Mythical Man-Month』(Addison-Wesley、邦訳『人月の神話』丸善出版)
システムを設計するのは私たちのアイデアである。意識の流れの中に漂うアイデアが形をなし、それが有意義であったり、重要性を持ち始めたり、関連性を帯びてきた時、そのアイデアはようやく概念となる。私たちがそれを認識するかどうかに関わらず、概念の一貫性と相互関連性が技術システムを形作る。
概念はシステム設計における主要なツールである。本番環境で動いているものはすべて、私たちの概念を体現している。それは私たちが優先度を決め、伝え、構造化し、他者と調整しながらコードとして実装したアイデアの結果である。また、概念は私たちが遭遇し、または継承する技術システムの考え方を構造化する。本番環境で動いているものを変更したい場合、まずその概念、つまり本番環境で動作しているものに対する考え方を変更する必要がある。
私たちのアイデアが一貫性を持っていて、アイデア同士がうまく結びついており、さらにそれらが健全で共有されたパターンや原則に支えられ、システムが本来の目的を果たす力を高めるコード変更を積み重ねていくことで、私たちは概念の統合を生み出す。
概念は、組織内で人々がそれを共有することで、はじめて行動可能なものとなる。アイデアは構造化されたコミュニケーションのプロセスを通じて本番環境に投入される。その構造は、エンジニア2人がホワイトボードを使うものであったり、RACIモデルであったりすることがある。この構造がもたらす影響は極めて大きい。コンウェイの法則( ...
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