
2 0 7
第
1 5
章
―
他職種の視点でユーザー理解の活かし方を捉える
私はこれまで、「調査した知見が使われない」、「意思決定で参照されない」
という悩み相談を受けてきました。その多くは、リサーチを届けたい相手が
「読みたくない」のではなく、「読んでも活かし方がわからない」ことが根っ
こにあるように見受けられました。
とすると、「相手が活用したくなる」ような仕掛けを作り、コミュニケー
ションをデザインすることで、リサーチがグッと活きてくるのではないかと
考えました。
相手が活用したくなる仕掛けとして、私は以下の
2 つに注力しています。
●
リサーチデータを身近に感じてもらい、自分の業務と接点を見出しやす
くする
●
「リサーチを頼りにすると良さそう」と感じる人を増やす
「組織の中にどんなリサーチデータがあるのかわからない」、「どういった
意思決定の経緯があったのかわからない」といったお困りごとについては、
データベースを構築し、データを整理することである程度は解決します。
一方、そもそも「データベースから探そう」とか、「リサーチデータが役
に立ちそう」と思いつかない限り、リサーチが活用されるシーンは訪れませ
ん。
置いておいたから自由に見てくれるだろう、というのはあまりに楽観的で
す。
みんな自分の仕事に関連性があるから見ようと思うのであって、関連性
が全くない、自分にとっては知らなくても良いデータだと思った瞬間に、読
むモチベーションが一気に下がるのではないでしょうか。
ゆえに、「自分の仕事に関連性がある」と実感してもらうこと、そう感じ ...