ニコール・フォースグレンによる序文
2003年に、ニコラス・カーは世界に向けてITは重要ではないと宣言した。彼がそう言ったのはハーバード・ビジネス・レビューの誌上だったため、企業やその重役たちは彼を信じた。時代は変わり、ITも変わった。2009年以来、イノベーティブなチームと企業は、ITが本物の価値と競争優位をもたらす上で重要な役割を果たすことを示した。この技術革命をDevOpsと呼ぶ。本書は、ITで価値を提供するイノベーティブな企業の仲間入りをするための方法を示している。
ジェニファーとリンは、イノベーティブな企業での経験とコミュニティで一目おかれる専門家としての経歴を踏まえて、DevOps(あるいは2人の呼び方に合わせてdevops)を効果的に実践するのに必要なものにスポットライトを当てている。2人は複数の業種にまたがるさまざまな企業の知識を組み合わせており、あらゆる読者に当てはまり、役に立つユニークな知見をもたらした。devopsジャーニーのなかのどこにいても、組織がどれだけ大きくても、あるいは小さくても、読者が学べるものを抽出したのである。
本書に含まれているストーリーやアドバイスは、私がこの10年間に自分の仕事のなかで見てきたものと一致している。私はこの分野の研究者であり、State of DevOps Reportsの主任調査員でもある。そのような立場もあり、私は、何よりも情報の流れと信頼を重視する強固な組織文化こそがDevOps改革で大切な構成要素であり、従来のITからDevOps運動を分ける要因だということを知っている。私が2万人のDevOpsプロフェッショナルから集めたデータを見ても、このような文化がITと組織全体のパフォーマンスを押し上げ、最高のIT企業がライバルの2倍の生産性、利益、マーケットシェアを達成する原動力になっていることがわかる。ジェニファーとリンは、本書でまず文化、コミュニケーション、信頼を取り上げ、あらゆる改革におけるこれらの要素の重要性を説くためにかなりの時間を割いている。これは正しい。私たちはエンジニアとしてツールやプロセスのようなところから話を始めたくなる。だが、データを見ると、先ほど触れたITと組織のパフォーマンスだけでなく、ツール整備と技術的な成功という面においても、文化がきわめて重要なのがわかる。DevOps改革に乗り出したばかりで何を実現し、何に注意すべきかを知りたい場合でも、すでに開始しているDevOpsの実践を次のレベルに引き上げ、最適化やトラブルシューティングの方法を探している場合でも、コラボレーションとアフィニティを議論している ...
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