Lean Analytics ―スタートアップのためのデータ解析と活用法
by Alistair Croll, Benjamin Yoskovitz, 角 征典, 林 千晶, Eric Ries
解説
株式会社ロフトワーク共同創業者、代表取締役林千晶
スピードを生み出すための方法論
「リーンスタートアップって、ベンチャー起業家のための方法論ですよね」──。
そんな言葉を何度も耳にしてきました。確かに、リーンスタートアップは、アメリカのスタートアップ(新興企業)が実践し、広く知られるようになったフレームワークです。しかしこの手法の有効性は、スタートアップだけに限りません。関係性が複雑化し、未来予測が難しくなる一方の現在、イノベーションには、学びのサイクルを早く効果的にまわすことが欠かせません。プロトタイプを構築し、計測し、学ぶ。その学びの繰り返しをもとに、新たな構築にチャレンジし、再び計測してみる。その繰り返し(イテレーション)によって、事業は成長していき、確固たる市場を形成していきます。その「計測」プロセスにおける指南書が「リーンアナリティクス」であり、世界で初めて、フェーズごとの最重要指標や、参考にすべき数値目標を提示してくれる待望の本なのです。
大企業にこそ、リーンスタートアップを
リーンスタートアップは、新しい事業を、無駄なく成長させるための知恵やグッドプラクティスを体系化したもの。そして新規事業の創出は、スタートアップだけが取り組む挑戦ではありません。大企業も常に新しい事業領域を開拓し、ビジネスの幅を広げていかなければ、生き残っていくことはできないからです。
アメリカでは、スタートアップがイノベーションの種をつくり、それを時に大企業が買収して大きな事業へ育てていくという、一種のエコシステムが成立しています。それに対し、日本では残念ながら、スタートアップと大企業間の有機的な結びつきはアメリカほど進んでいません。だから日本の大企業こそ、自らイノベーションを起こしていかなければならないのです。 ...
Become an O’Reilly member and get unlimited access to this title plus top books and audiobooks from O’Reilly and nearly 200 top publishers, thousands of courses curated by job role, 150+ live events each month,
and much more.
Read now
Unlock full access