10章失敗から学習する
本書には多くのSREのプラクティスが掲載されていますが、独自の章を設けているのはこの章だけです。 失敗から学ぶことは、私たちの望む適切なレベルの信頼性をもたらそうとする、積極的なSRE実践の結節点にあります。 最善の説明をするために、この交差点で出会う道を見てみましょう。
まず第一に、監視/オブザーバビリティがあります。 これは、先に信頼性向上作業を始めるにあたって、もっとも重要なこととして挙げられました。 このデータは、システムの現在の状態、つまり「現状」を明らかにしてくれます。
第二に、SLI/SLOのような作業計画プロセスがあり、これによって、私たちの意図や「あるべき姿」の目標を合理的な程度に明確にできます。
そして最後に、インシデントや障害(それにともなう対応策)があります。 これらは(好むと好まざるとにかかわらず)、あるべき姿から現状がどのように乖離しうるか、あるいは乖離してきたかについてのデータを提供してくれます。
失敗から学ぶことに関する実践は、この岐路に位置します。 失敗から学ぶことで、現在地から目指す場所へと反復するためのフィードバックループを作り、育成できます。 しかしそれは、私たちが意図的でなければ起こりません。
10.1 失敗について語る
失敗から学ぶことに関連する具体的な活動を紹介する前に、それらの活動に役立ついくつかの包括的な考え方について議論することが重要だと私は考えています。 レジリエンス工学に関する文献(本章で後述します)に明確に示されている考え方の1つは、失敗についてどのように語るかが、失敗への取り組み方や考え方に劇的な影響を与えるというものです。 表面的には、失敗とは特定の事実のパターンであり、それを表現したり、概念化したり、枠にはめたりするのに違う言葉を使ったからといって、特に変わらないように見えるかもしれません。 ...
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