15章SREを組織に組み込む

11章では、ある組織でSREの導入を成功させるための準備について議論しました。 その章を読んで、「ああ、これはうまくいきそうだ」という結論に達したと仮定しましょう。 この章では、「組織にSREを導入したいことがわかったら、何が組織への適合に貢献するのか」という疑問について取り上げます。 潜在的な統合モデル、エンゲージメントのポイント、フィードバックのループ、成功の兆候を取り上げることでその疑問に答えていきます。

15.1 事前個人練習と事前チーム練習

SREチームをゼロからスケールアップする方法については、後の章で詳しく説明する予定ですが、この問題については「SRE 0」(すなわち、組織に実際にSREがいない状態)から考え始めましょう。 私は、SREチームが採用される前、あるいはSREの肩書きを持つ人が一人もいない段階から、組織でSREの実践を試してみることを強く支持しています。 たとえば土木工学(誰かが土木工学を始める前に、免許を持ち認定を受けた土木技師が本当に必要)とは異なり、標準的なSREのプラクティスのいくつかを探求し始めるのに、土木工学のような要件はありません。 必要なのは、サービスやシステムに対する健全な好奇心と、そのサービスの基本的なSLI/SLOを定義し始めるためのホワイトボードと充実した時間だけです。 そこから監視システムでそのSLOを記録し、その結果を定期的なスタッフミーティングで議論するようになるまではすぐのことです。

私の経験では、試験的なSRE作業や概念実証(PoC)的なSRE作業 [1] であっても、有益な場合があります。 実際の作業だけでなく、作業の進行中にも全体像に細心の注意を払えば、SRE風味の信頼性作業が職場でどのように受け止められるかについて、非常に興味深いシグナルが得られるでしょう。 ...