14章好況と不況
朝、たまった連絡を確認していると、タラからダイレクトメッセージが届いていることに気づきます。
[11:13] <タ ラ> ちょっとみんなが話しているうわさがあって、今話せますか?
あなたは文脈を探ります。
[09:04] <あなた> もちろん。どんなうわさでしょう?
[09:05] <タ ラ> レイオフです。来週あるらしいです。
[09:06] <あなた> それは全然聞いていないですね。うわさはどこから出ているんでしょう?
[09:07] <タ ラ> 何人かから聞きましたし、ネットにも情報が漏れ始めています。
あなたはビデオ通話を始めます。
ピン!
タラの顔がスクリーンに映ります。
「やあ、タラ。調子はどうですか?」
「ええ、ちょっと知らせておきたかっただけなんですが。何人かから、来週レイオフがあるって聞きました。対象の人数も誰なのかもわからないですが、ここ数日ずっとうわさになっています」
「なるほど。大丈夫? 不安に感じていない? 知らせてくれてありがたいけれど、知ってのとおり、そういううわさについて私たちにはどうすることもできないんです。それにもし本当に何か知っていたとしても、あなたに話すことはできないんです。これもわかるかと思いますが」
「わかります、わかります。ただ、もう気が気じゃないんです。仕事に集中しようとはしているんですが、そんなことが起こるかもしれないと思うとどうしても落ち着かなくて。住宅ローンを組み直したばかりで、もし仕事を失ったら本当にどうすればいいかわからないんです」
「わかりますよ。そんな状況にさせてしまって、申し訳なく思います。気を紛らわせるのが一番で、できればうわさが消えてくれるとよいのですが。うわさなんてよく飛び交っていますし、たいていは本当にただのうわさですからね。話したくなったらいつでも言ってください。1つだけお願いしてもよいですか?」 ...
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